本日、最高裁(大法廷)で、選挙無効請求事件の判決言渡しがありました。
本判決では、10人の裁判官による多数意見(合憲派)は、結論として、「違憲とまでは言えない。」として、原告の請求を退けました。
とはいえ、多数意見は、以下のとおり述べています。
「(略) 5 しかしながら、本件改正の結果によっても残ることとなった上記のような較差は、投票価値の平等という観点からは、なお大きな不平等が存する状態であり、選挙区間における選挙人の投票価値の較差の縮小を図ることが求められる状況にあるといわざるを得ない。・・・(略)・・・国民の意思を適正に反映する選挙制度が民主政治の基盤であり、投票価値の平等が憲法上の要請であることにかんがみると、国会において、速やかに、投票価値の平等の重要性を十分に踏まえて、適切な検討が行われることが望まれる。」(判決文8頁)
この多数意見(合憲意見)に対し、違憲派の5人の裁判官(中川裁判官、那須裁判官、田原裁判官、近藤裁判官、宮川裁判官)は、「本件定数配分規定」は、違憲である、との反対意見を述べました、
一人一票実現運動の成果が早くも出たと思います。予想を超える成果です。
→ 最高裁(大法廷)判決平成21年9月30日(選挙無効請求事件)
(http://www.courts.go.jp/hanrei/pdf/20090930171510.pdf)
最高裁判決
昨日、2007年参議院選挙の無効請求事件の最高裁判決があり、最大4.86倍の一票の格差は合憲との従来通りの判決が出ました。 結論だけ聞けばがっかりですが、…