既に新聞・ニュースの報道等でご存知かと思いますが、昨日11:30分より、大阪高裁で選挙無効訴訟の判決言渡しがありました。
開廷前の法廷内撮影の後、菊池裁判長は、成田喜達裁判長の判決文を代読されました。
主文
「1.原告の請求を棄却する。ただし、平成21年8月30日に行われた衆議院議員選挙の小選挙区大阪府第9区における選挙は、違法である。
2.訴訟費用は、被告の負担とする。」
成田裁判長は、判決言渡当日付の発令によって横浜家庭裁判所長へ異動となり、菊池裁判長の代読となりました。
この大阪高裁判決は、裁判所が、三権の一役を担う機関として重要な役割を果たした判決と言えます。
こと一人一票の問題に関しては、国会議員は、当事者又は利害関係人に当たります。最高裁は、直接の利害関係人である国会議員に、選挙区割りに関する大幅な裁量権を認めてきました。
しかし、国会議員は、野球でいえばプレーヤー(バッター)です。これまでの最高裁は、打席に立つバッターに、ストライク、ボールの審判を委ねてきたことと同じになります。言うまでもなく、審判は、中立・独立的な立場にあるアンパイアー(裁判所)によって行われるべきです。
この大阪高裁判決は、「一人一票」と明言しなかった点で不満が残るとはいえ、司法が、アンパイアー(即ち、「憲法の番人」)としての役割を果たしていこうとしている点で、真の「三権分立」確立の歴史的な一歩と言えます。
本件裁判の原告の主張は、「一人一票実現しよう!」のHPでご紹介しています。また、判決文も同サイトおよび「一人一票実現国民会議」のHPからでもご覧になれます。
年末年始お時間をつくり、是非精読していただけると幸いです。
判決内容についての分析は、追って掲載させていただきます。
→ 大阪高裁平成21年12月28日判決(全文)、(要旨)、(骨子)
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