弊著『統治論に基づく人口比例選挙訴訟』シリーズのⅣが日本評論社様より出版されました。
書評(評者:橋本基弘中央大学教授)(Web日本評論)をご一読いただければ幸いです。
https://www.web-nippyo.jp/34076/
橋本教授による指摘は重要と思います。
以下引用します。
「升永説は、人口比例選挙を、選挙権論の域から統治機構の問題へと移行させた。ここに升永説の特徴を見いだすことができる。これは、「較差がどこまで開くと平等選挙の原則に違反するか」という、ある種不毛な議論から、「国民の過半数が国会の過半数を選ぶのが民主主義の原則だ」との議論へと発想を転換するものであった。この発想は、憲法学者には、思いもつかなかった。憲法学者は、選挙権論として、投票価値の平等とはどういうものなのかを考え続けてきた。その結果、最高裁が示す、さして理由のない、1対2とか、1対3のような較差の適否をあれこれ議論してきたにとどまっていたのである。これは、ある意味で、ゴールのないマラソンを走っているような議論であった。」
日本評論社出版シリーズ
https://www.nippyo.co.jp/shop/author/4140.html
1 升永英俊『統治論の基づく人口比例選挙訴訟』(日本評論社 2020/3/31)
書評:升永英俊『統治論に基づく人口比例選挙訴訟』日本評論社,2020年(評者:中村良隆名古屋大学大学院法学研究科講師)
巻末資料:2009年以降の7つの大法廷判決と107の高裁判決一覧
2 升永英俊『統治論の基づく人口比例選挙訴訟Ⅱ』(日本評論社 2020/9/30)
3 升永英俊『統治論の基づく人口比例選挙訴訟Ⅲ』(日本評論社 2021/5/3)
資料:昭和39(1964)年~平成30(2018)年の55年間に言渡された21の最高裁大法廷判決(衆)(参)の一覧及び各反対意見、意見、補足意見の抜粋
4 升永英俊『統治論の基づく人口比例選挙訴訟Ⅳ』(日本評論社 2023/9/30)
書評:升永英俊『統治論に基づく人口比例選挙訴訟Ⅳ』日本評論社,2023年(評者:橋本基弘中央大学教授)
巻末資料:2020年以降の2つの大法廷判決と108~134個目の高裁判決一覧、シリーズⅠ~Ⅳで引用・参照した判例文献に関する文献索引、裁判官索引
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